医薬品安全性監視で広がる医療情報データベース活用:後編専門家の視点 -RWDの現場から-
本コラム前編はこちらから:医薬品安全性監視で広がる医療情報データベース活用:前編
事務連絡の別添事例から読み取れること
事例は「正解集」ではなく、「考え方の見本」
事務連絡の別添には、使用実態、安全性シグナル、リスク最小化活動に関する5つの参考事例が示されています。ただし本文でも、これらはあくまで参考事例であり、示した事項に必ず従うことを求めるものではないとされています。したがって、別添を読むときは、「このデザインをそのまま使う」よりも、「どの目的に、どのデータベース(以下、DB)の特性が合っているか」を学ぶことが重要です。
1. 使用実態の事例は、把握したい内容に応じたDB選択の考え方を示している

事例1では、バルサルタン錠の原薬から発がん性物質が検出されたことを受けて、健康影響評価のために処方実態を確認しています。ここではNDBが使われており、異なる医療機関での処方状況も把握でき、悉皆性が高く、症例規模を確保しやすいことが選択理由として示されています。この事例は、使用実態の把握においては、何を把握したいのかに応じて適切なDBを選ぶことが重要であることを分かりやすく示しています。




