高カリウム血症によるRAASiの投与量減少は、その後の入院治療の延長と関連している
Maria K Svensson, Toyoaki Murohara, Eva Lesén, Matthew Arnold, Thomas Cars, Krister Järbrink, Gengshi Chen, Naru Morita, Sudhir Venkatesan, Eiichiro Kanda
| 題名 | Hyperkalaemia-related reduction of RAASi treatment associates with more subsequent inpatient care |
|---|---|
| 著者 | Maria K Svensson, Toyoaki Murohara, Eva Lesén, Matthew Arnold, Thomas Cars, Krister Järbrink, Gengshi Chen, Naru Morita, Sudhir Venkatesan, Eiichiro Kanda |
| 出典 | Nephrology Dialysis Transportantation |
| 領域 | 高カリウム血症 |
PMID: 38253386 PMCID: PMC11334062 DOI: 10.1093/ndt/gfae016
背景
高カリウム血症は、慢性腎臓病(CKD)および/または心不全(HF)の患者において、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬(RAASi)によるガイドラインに沿った最適な治療を継続する上での障壁となっている。本研究では、スウェーデンおよび日本のCKDおよび/またはHF患者において、高カリウム血症に関連するRAASiの減量・中止と入院日数との関連性について報告する。
方法
医療レジストリおよび病院の診療記録を用いて、RAASiの投与中に、指標となる高カリウム血症エピソードを経験したCKDおよび/またはHF患者を特定した。患者は、指標日以降にRAASiを維持した群と減量した群に分類した。ベースライン特性について群間のバランスを取るため、傾向スコアマッチング(1:1)を適用した。指標日前後の6ヶ月間における患者年当たりの全てのCKDおよびHF関連の入院日数の変化、ならびに指標日後の6ヶ月間の生存かつ入院していない日数(DAOH)について記述した。
結果
全体として、スウェーデンから20,824人、日本から7,789人の患者が対象となり、そのうち42%(スウェーデン)および38%(日本)が、指標となる高カリウム血症エピソード後にRAASiを減量した。指標日後の6ヶ月間において、RAASiを減量した患者では、全原因による入院日数が、スウェーデンでは1人年あたり18.2日[95%信頼区間(CI)17.0-19.2]、日本では1人年あたり17.9日(95% CI 17.4-18.5)増加した。これに対し、RAASiを維持した患者では、それぞれ1人年あたり9.4日 (95% CI 8.6-10.4)および8.5日(95% CI 8.0-9.0)であった。RAASi を減量した患者における平均DAOHは、スウェーデンで 121.5 [標準偏差 (SD) 75.0]、日本で 141.7 (SD 54.5) であったのに対し、RAASi が維持された患者では、それぞれ 154.0 (SD 51.3) および 157.5 (SD 31.6) であった。
結論
高カリウム血症のエピソード後にRAASiを減量した患者は、RAASiが維持された患者と比較して、入院日数が長く、DAOHが短かった。



