環境への取り組み Sustainability

環境に関する基本方針
メディカル・データ・ビジョン株式会社及びその子会社(以下「当社グループ」という)は、「医療や健康分野での革新的な活動を通じ、生活者のメリット創出に貢献します」という企業理念のもと、事業活動を行っております。
企業理念に基づき、地球環境に配慮した企業活動に関する考え方を明確にするため、環境に関する基本方針(以下、本方針という)を策定し実行します。
1. 環境に対する基本的な考え方
当社グループは地球環境問題への取り組みを経営方針の重点課題のひとつとして位置づけ、未来に及ぶ長期的な問題であることを認識した上で、地球環境と地域社会との共生を目指し、あらゆる面において環境保全に配慮し、改善を継続する事業活動を行うと共に、持続可能な社会の実現に努めます。
2. 適用範囲
本方針は、当社グループの全ての役員及び従業員、ならびに全てのステークホルダーに適用します。「全てのステークホルダー」とは、当社の事業活動に関わる全ての方々を指します。具体的には、従業員、顧客、取引先、株主・投資家、行政機関等を含みます。また、当社グループの事業活動に関わる全てのサプライチェーンに対しても、本方針への理解と協力を求めてまいります。
3. 環境保全に関する活動方針
当社グループは以下のとおり地球環境に配慮して企業活動を行います。
- (1)法規制等の遵守
当社グループは、適用される全ての環境保全に関する法規制を遵守します。 - (2)環境への配慮
当社グループは、あらゆる事業活動の推進において、エネルギーや資源の効率的かつ持続可能な利用の重要性を認識し、温室効果ガス排出量削減、再生可能エネルギーの積極的導入、エネルギーや資源の使用量削減、廃棄物削減やリサイクルの推進、水使用の削減、循環型経済の推進等を通じて、経済成長と環境負荷低減の両立に努めます。 - (3)生物多様性の保全
当社グループは、生物多様性保全の重要性を認識し、事業活動が可能な限り影響を及ぼさないよう配慮、または低減に努めます。 - (4)教育・啓発
当社グループは、環境についての教育・啓発活動を通じて、従業員の環境意識の向上を図ります。 - (5)モニタリング
当社グループは、環境に関する短期、中長期の目標を設定し、定期的に見直しを行い、取り組みの継続的な改善に努めます。 - (6)情報開示
当社グループは、本方針の内容を社内外に公開するとともに、環境に関する情報の開示に努めます。 - (7)方針内容の定期的な見直し
当社グループは、環境への取組みは、今後、ますます重要性を増していく課題であると認識しています。本方針は社会動向や事業環境に応じて変化する環境課題に対応できるよう、定期的に見直しの要否を検討するほか、必要に応じて見直しを行います。
ガバナンス
MDVグループは、「環境」、「社会」、「経済」に配慮した企業活動の実践を通じ、持続可能な社会の実現と企業価値向上の両立を図るため、2022年7月より取締役会の直下にサステナビリティ推進委員会を設置しております。当委員会は四半期に一回開催され、ESG関連の最高責任者である代表取締役社長を委員長とし、常勤監査役や各事業本部長や室長から構成されており、当社グループのサステナビリティ推進活動に関する全体計画や戦略・施策等の企画・立案、その進捗状況のモニタリング、達成状況の評価を行っています。特に気候変動事項については、経営企画本部長を分科会長とした「環境への配慮と持続可能な社会の達成に向けた分科会」を委員会の下部組織として設置し、全社横断的な重要テーマとして活動方針の策定やモニタリングを実施しております。その内容を四半期に一回の頻度で取締役会に報告しており、取締役会では報告内容について諮問、監督を行う仕組みとしています。
気候変動対応に関する体制図

リスク管理
1. 気候関連リスクを識別・評価するプロセス
当社では、「統制委員会規程」を制定し、事業運営上において発生しうるあらゆるリスクの予防、発見、是正、及び再発防止に係る管理体制の整備と発生したリスクへ対応するために、代表取締役を委員長とした「統制委員会」を設置しております。気候変動に伴うリスクについては、短期的なリスクのみならず中・長期的なリスクに関してもサステナビリティ推進委員会にて特定、評価をしており、特に重要であるリスクについては必要に応じて取締役会に報告される体制となっております。
2. 気候関連リスクを管理するプロセス
識別・評価された気候関連リスクに関しては、リスク軽減のためにサステナビリティ推進委員会にて予防策、対応方針を決定します。なお、その他全社のリスクについては統制委員会にて管理しており、リスク対応策に関しては取締役会に報告された後、取締役会から統制委員会を経て、関連する対応組織にて実行されます。また、図のとおり「リスク影響度」と「発生頻度」を軸にそれぞれ5段階で評価し、総合評価としてリスクの重要性を4段階にて分類することで対処すべきリスクの重要性を決定しております。
3. 全社のリスク管理への統合プロセス
「統制委員会」は原則として四半期に一度開催され、当社のリスクマネジメント取組において対象とするリスク項目への対応状況を評価しております。気候変動に係るリスクに関してもサステナビリティ推進委員会とリスク・コンプライアンス委員会が連携することにより全社的なリスクと同様のプロセスで管理され、統合的なリスク管理体制を構築しております。
リスク重要性決定プロセス

戦略
気候変動シナリオをもとにMDVグループの事業に与えるリスク・機会に関して、重要リスク・機会として以下の項目を抽出しました。抽出したリスク・機会の項目が事業に与える影響をシナリオ分析を通して定性・定量評価を行い、対応策を立案しています。評価に用いたシナリオは主に、1.5℃シナリオとしてIEA Net Zero Emissions、4℃シナリオとしてIPCC SSP5-8.5を用いました。

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指標と目標
気候関連問題が経営に及ぼす影響を評価・管理するため、2022年度よりGHGプロトコルの基準に基づき温室効果ガス排出量(Scope1-3)の算定を実施しております。温室効果ガス排出量の削減目標については、MDVグループを対象に2030年度に2023年度の基準排出量からScope1,2は42%以上、Scope3は25%以上の削減水準を設定しております。今後は、温室効果ガス排出量の削減目標イニシアチブであるSBT(Science Based Targets)認定の取得を検討しており、目標の達成に向けて、再生可能エネルギーの導入や、省エネルギーの徹底など各種削減活動を推進いたします。


※算定対象はMDVグループ全社です。
Scope2の排出量に関して、排出原単位の一部修正、Scope3に関しては算定対象の拡大と、子会社の排出量との重複を削除したため、有価証券報告書の数値と異なります。