トップメッセージ Sustainability

健康寿命延伸による持続可能な社会の実現

この国の平均寿命は平成の30年間で約5年伸び、さらに2040年にかけて約2年伸びる見通しです。2040年時点で65歳の人は男性の約4割が90歳まで、女性の約2割が100歳まで生きると推計され、「人生100年」時代が射程に入っていきます。

そうした中で、人生や生活の内容や質に重点を置いたQOL(Quality of Life)の観点から、平均寿命だけではなく健康寿命も一緒に伸ばしていくことが大事になっていきます。最新の2016年のデータだと、平均寿命と健康寿命の差は、男性で8.84歳、女性は12.35歳となっています。2040年に向けて男女とも3年延伸が国の目標になっていますが、まだまだ溝は埋まりません。

当社は2003年8月20日の創業以来、医療を選択できる社会を実現し、生活者メリットを創出するために病院向け経営支援システムを中心に提供する「データネットワークサービス」を展開し、病院の経営改善をご支援するとともに、ベンチマークの提供により医療の質向上・均てん化に貢献してきました。また、データネットワークサービスを通じて信頼関係を構築した病院から、二次利用の許諾を得た診療データを活用してサービス提供する「データ利活用サービス」を基盤にして、エビデンスに基づく医療を後押ししてきました。当社の保有する診療データベースは国内最大規模となり、アカデミアにも積極的に活用され、医療・医学の進歩にも役立っています。

これらの事業と併行して、パーソナルヘルスレコード(PHR)サービス「カルテコ」にも経営資源を投入し、患者が診療データを持ち、健康リテラシーを向上できるようにして、自身で健康管理をしやすくしたり、慢性疾患の重症化を予防するだけではなく、提供される医療への理解度を深めて、医療を選択できる環境を整備してきました。診療データのほかに、健診・検診データも患者が容易に閲覧できるようにして、未病領域から疾病予防をすることなどを通じて、予防医療の推進にもつなげていきます。

さらに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で、コロナ以外の疾患の患者が受診抑制して、重症化しないようオンライン診療領域のサービスにも着手し、2020年10月には「カルテコ」を軸にした、医師と患者をつなぐプラットフォーム「オンラインドクターバンク」をローンチしました。このように国民の健康管理、ひいては健康寿命の延伸につながる施策を相次いで打ち出してきています。

これらの施策を通じて、無駄な医療をなくし、疾病の重症化により医療費増加を抑制することができると考えています。「人生100年」時代が射程に入り、Withコロナという世の中の大きな変化の中で、医療・介護サービスへのニーズが急増する一方で、負担する世代が急速に減ることなどにより将来の財政不安が高まっている社会保障制度の持続性の維持につながると信じています。

代表取締役社長

岩崎 博之